1993年医療福祉建築賞

横浜労災病院

横浜労災病院

所在地 神奈川県横浜市港北区小机3211-1
病床数 650床
延床面積 68,588㎡
竣工年月 1992年3月
開設者 労働福祉事業団
管理者 横浜労災病院
設計者 ㈱岡田新一設計事務所・㈱伊藤喜三郎建築研究所
施工者 熊谷組・佐藤工業・清水建設・飛島建設・竹中工務店・銭高組・山岸建設・大林組・前田建設工業・松井建設・東急建設・馬淵建設・紅梅組・松尾工務店
写真撮影 三輪晃久写真研究所
【選評】

 横浜市北東部の地域中核総合病院として,また新たな労働環境と勤労者の質の変化にこたえる新しい労災病院として,労働福祉事業団によって計画建設された近代的大規模高機能病院である.外来診療部門,中央診療部門が緑の吹抜けのホスピタルプラザをはさんで,病棟を頂点として向かい合い,このまわりに,各棟を結ぶ主動線を設けた平面の全体構成は視覚的にもわかりやすく,すぐれている.高度な医療のため十分な機器とスペースを用意し,それらを支えるSPDシステムと搬送システム,カルテの発生時入力のコンピューターシステムの導入を計り,設備のフレキシビリティ確保のため,主要階にISSを設けるなど,積極的な対応をみせている.スタッフの運営方針も明確でこれらの設備に支えられ運営しやすく院内は整然としている.病院臭くない,ゆったりしている,と患者の評価も高い.1床あたり80m2を費し,ナースの4床主張にも拘らず,6床を基準にした病室構成は,全体のスペース配分を考えた場合,問題があるとの強い意見を別にして,賞に値するとされた.