2005年医療福祉建築賞

宮城県立がんセンター緩和ケア病棟

宮城県立がんセンター緩和ケア病棟

 

所在地 宮城県名取市愛島塩手字野田山47-1
病床数 25床
延床面積 1,930㎡
竣工年月 2002年3月
開設者 宮城県病院事業管理者
管理者 宮城県立がんセンター
設計者 ㈱藤木隆男建築研究所
施工者 佐藤・相澤特定建設共同企業体
【選評】

 気持ちのいい中庭を平屋建・片廊下型プランで囲む25床の緩和ケア病棟.この中庭は終末期のがん患者にとって,ベッドごと外に出て自然の光や空気に触れることのできる貴重な空間になっている.内部のデザインも,木質建具,珪藻土・石などの自然素材を巧みに用いつつ,要所にハイサイドライトによる光溢れる空間を用意するなど,静謐で穏やかな癒しの環境を実現している.終末期の患者と家族にとって居室の充実こそが大切であるとの主張にたち,病室のデザインにも周到な配慮がなされている.患者21名(4つの2床室を個室として運用)に看護師20名の配置など看護のレベルも高く,水準の高い緩和ケア病棟である.