2006年医療福祉建築賞

松江市立病院・松江市保健福祉総合センター

松江市立病院・松江市保健福祉総合センター

 

所在地 島根県松江市乃白町32-1
病床数 470床
延床面積 40,995㎡
竣工年月 2004年4月
開設者 松江市
管理者 松江市病院事業管理者(病院)
松江市(センター)
設計者 ㈱石本建築事務所
施工者 大林組・鴻池組・カナツ技建工業・まるなか建設・幸陽建設・林谷工業特別企業体
写真撮影 スタジオバウハウス 吉見謙次郎
【選評】

 470床の地域中核病院と保健福祉総合センターの複合整備プロジェクトである.計画中に国指定の遺跡が敷地の約半分を占めることがわかり,「遺跡との共存」が配置計画や全体構成の重要なテーマとなっている.宍道湖を臨む円眺める北側に個室的多床室を配置する構成をとっている.周辺環境と調和するこの柔らかい外観と,病室の眺望と採光への提案は成功していると評された.病棟部の計画・デザインでは,スタッフステーションを繋ぐ動線の確保,端部へのデイスペースの分散配置,温かみのある木質系のインテリア,などが巧みである.1階には,トップライトから明るい光が注ぎ込むホスピタルモールを中心に,外来と診察・検査部門が全てまとめられており,患者の動線を考慮した明快な構成である.ヒーリングアートのプロデュースにも力を入れており,随所に配置されたアートワークや植裁,芸術作品も質が高く,環境演出に寄与している.